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日本人の心の原点「万葉集」を楽しむ

日本人の心の原点「万葉集」を楽しむ

新元号「令和」は、万葉集からの出典が話題になりました。日本でもっとも古い歌集とはどんなものなのか、成り立ちや構成から魅力にせまります。

天皇から庶民まで生活が垣間見える

様々な階級の人の歌が集められている万葉集。紡いだ言葉から見えるのは、古代日本人の心。

いつ、誰が編集したの?
  • 万葉集がいつ編集されたのかはっきりしません。しかし最新の作歌年月が759年とされ、これ以降の成立が考えられています。編集者についても様々な説があり、現在有力なのが当人及び関係者の歌が多い大伴家持。万葉集の代表的な歌人、柿本人麻呂が持統天皇の詔を受け編纂したという見方もありますが、その生涯には謎が多く、平安時代以降は“歌の聖(神)”として神格化されていきました。

    <成立時期>
    759年以降(実質上の歌集時期は629年~)
    <収録歌数>
    およそ4500首の和歌
    <特  徴>
    天皇・皇后・貴族から農民や防人など幅広い階層の人々の歌を収録
    <代表歌人>
    額田王、天武天皇、持統天皇、柿本人麻呂、山上憶良、山部赤人、大伴家持 等
数多い恋愛模様、生活様式の歌
  • 万葉集の特徴は、天皇や貴族だけでなく、名もなき庶民の歌も多く収集されていることです。人々の生活感情を率直に表現した歌集であるといえます。

    例えば万葉初期の代表的な女流歌人、額田王。有名歌からは当時の朝廷を揺るがせた三角関係のロマンが垣間見えます。また、宴の席で詠むことが多いのか、食べ物がよく登場するのも特徴。他にも左遷や遠地に赴任させられた官僚たちの哀愁もたくさん出てきます。現代社会にも重なる風俗の内容は興味深く、民俗学としても貴重な資料となっています。
  • 茜さす 紫野行き標野(しのめ)行き
    野守(のもり)は見ずや 君が袖振る

    額田王

    【意味】
    「袖振る」は、この時代、恋しい人の魂を自分のほうへ引き寄せる求愛の表現として使われていた言葉。中大兄皇子の妻になっている額田王に、以前の夫・大海人皇子が隠れて求愛し、額田王が誰かに見られていないか心配している場面を彷彿させます。
  • 醤酢(ひしほす)に
    蒜搗(ひるつ)き合(か)てて 鯛願ふ
    我にな見えそ 水葱(なぎ)の羹(あつもの)

    長意吉麻呂

    【意味】
    宴の席で詠んだとされる歌。目の前にある「水葱の羹」(野草のスープ)を見て、鯛の醤酢和えが食べたいと落胆している様子です。

万葉の風薫る、日本の原風景をたどって

時代を超えて万葉のロマンを体感できるおすすめのコース。行き交う人々をいにしえの世界へ誘います。

奈良「山の辺の道」で感じる万葉の息吹

山の辺の道は奈良盆地の山すそを縫うように南北に走り、日本最古の道といわれています。奈良県海石榴(つばいち)市から三輪、柳本を経て石上神宮に至るコースが一般的に山の辺の道と呼ばれるものです。付近には古墳や柿本人麻呂をはじめ万葉歌碑が点在。四季の草花を愛でつつ、時代を超えて万葉の息吹を感じることができる美しい古道です。

万葉集に詠われた、大和三山を愛でる

大和三山とは、奈良県飛鳥地方(橿原市)にある3つの山(畝傍山【うねびやま】・香具山【かぐやま】・耳成山【みみなしやま】)の総称です。万葉歌人にこよなく愛され、幾度となく歌に詠まれてきました。特に香具山は『伊予国風土記』逸文に“天から降ってきた山”と神話が残っており、万葉集においては“天”の美称がつけられて特別な位置づけでした。

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